Update 19.May.2016
6SN7マイクアンプ
クラシックモダン風に♪

真空管で双3極管はMT管では名立たる有名球は沢山あるが、歴史的に古さではGT管と言うことになろうか。
ST管の3極管76など2本の発想はなかったので手持ちのGT管の中で6SN7-GTと6SL7-GTを候補でどちらにしようか迷ったが名前とその外観、増幅率などの特性で6SN7-GTに決めた。
6SL7-GTでも出力などに違いが出るが差し替えて使用することは出来る。
増幅率μなどの特性的にはMT管では6SN7-GT→12AU7、6SL7-GT→12AT7と言ったところか。
今回はクラシックモダンとカタチにこだわったのでちとばかしその細工には手間がかかってしまったが、それもまた趣味としての楽しみだから。
B電圧はDC12Vくらいでも動作はするが、それでもなあもちっと高くと思ってTANGOのトランジスタ式プリアンプ用電源トランス(CT-10)があったので使うことにした。
6.3V0.3Aと32V0.1Aの2巻線なのでヒーターはAC点火でB電圧はDC40Vと言うことになった。この電圧でならちゃんとしたA級動作でゲインもNFBかけて40dB以上十分に得られる。

後日、誘導ハムの防止対策として真空管にシールドケースを被せたのと、ヒーターのDC点火化のための改造をしたが、トランス巻線容量0.3Aに対して6SN7のヒーター電流が0.6Aのため2倍の過負荷状態で電圧降下が大きく5.3Vとなった。トランスの寿命が心配だが、真空管の特性的な動作は問題ないので、ま、なんとか行けるだろう?


SYLVANIA製6SN7WGT、少年の頃手に入れて持ち続けていた50年以上前の古い球だが、
こうして作って使ってみるとハカマや管球の色、形、音質や特性にもなかなかの存在感。



誘導ハム対策でシールドケースを取り付けた。と、言ってもアースを取ってただ置いただけだが。



ウチにあるオーディオの真空管300Bメインアンプのフロントを模してやってみた。
レベルコントロールノブを高輝度LEDでバックライトイルミネーション。
無線機用って感じじゃないが部屋を暗くしての深夜放送はなかなかのいいムード(笑)



マイクロフォンはAUDIX(オーディックス)のOM3でボーカル用ダイナミック型の
中高音域が良く出るタイプでグレード相応の良い音質。ハンドノイズも少ないようだ。
無線通信用としての向き不向きは別として聴き疲れない音質だと思うので、
パイル時やDXでのリーダブルティ不利よりもコンディションの良いラグチュー向きか?

昔懐かしいアイデアル(摂津金属)のシャーシ。
50年近く前の買い置きがついに日の目を見る。

フロントパネルとそのサブパネルの加工。

主なパーツを集めて並べてみる。他にスイッチや
電解コンデンサやCR類、ラグ板などもある。

シャーシの加工。
大きい丸穴や角穴はミシン目を開けて切り落とす。

ヤスリとキサゲで仕上げ。

自動車用ラッカースプレーで塗装。
色は日産車用のダークグレーメタリック。

フロントパネルも自動車用ラッカースプレーで塗装。
色はホンダ車用のシルバーメタリック。

サブパネルASS'Y。電源パイロット、レベルVRと
バックライトLED、マイク入力のキャノコネXLR。

B電源整流ダイオードと平滑の電解コンデンサ。
3300μFとキャパ大だが、ま、いいか(笑)

サブパネルや各部品取り付け。

配線組み立て完了。一応オーディオアンプのセオリーで配線。

フロント方向

リア方向

動作テストおよび調整。各部電圧確認、異音や異臭・発煙などはないようだ...
入出力・ノイズレベル、ゲイン、NFB、ハム音や歪みなどの確認・調整・測定。

正弦波入力での入力・出力特性を観る。ちゃんとA級動作をしている。
ステップで周波数を変えてみて150Hz〜10KHzまではフラットなf特だ。

ヒーターDC点火化による改造。AC点火と比較してもほとんど差はなかった。
真空管外部からの誘導ハムを拾うので対策するならシールドケースを考えた方がいい。

トランスヒーター巻線容量の2倍のヒーター電流で過負荷状態。
整流ダイオードは少し熱い。電圧降下大で5.3Vとなったが正常に動作する。

フロント方向

リア方向

前面
フロントパネルは取り外せるので着せ替えが可能
ヘアラインのパネルがあったら交換してみたい。

背面
背面のマイク入力は前とパラレルで3.5Φミニジャック。
出力も並列2回路で夫々の機器につなぎっぱなし。


右側面

上面

底面

TANGOのトランジスタ式プリアンプ用電源トランス。
真空管回路に使うことになるとは思わなかった。

アルミの空き缶で真空管シールドケースを作る。

アース線をミノムシクリップで接続。

シャーシの上に置くだけ。それほど熱くはならない。

●回路図はこちら