Update 25.May.2017
タワー建設
クリエートデザイン KT13C

タワーがどうしても欲しかった訳ではないのだが、既設のVダイポールアンテナのマストは伸縮ポールで節部の折損などその強度に不安があり、クレモナロープでステーを取っていても強風では怖い思いをするし上げ降し作業も大変、ビームも固定で不利不便ということでタワー建設ということになった。
タワーにすれば全て良しということではなく、それはそれで色々な制約も出て来てそれを踏まえての選択、建設ということになる。
高さもそれほど高くせず自立型、アンテナの上げ降しが可能ということでクランクアップタワーも選択肢にはあったが高額になりそうだし大げさなものは除外として、エレベーターのある自前で組み立て可能、価格も比較的安価と思えるクリエートデザイン社製のKTシリーズに決めた。

 タワー本体        クリエートデザイン KT13C(6段)
 エレベーターキット        〃     AE1A-13C
 エレベーションモーター      〃     ED-150-1
 アンテナマスト          〃     M4
 マストベアリング         〃     CK46
 ローテーター       エモテーター    1200SA

全長が6分割の6セクションに分かれて最下段を垂直にコンクリート基礎で固めてその上に積み上げて行き地上高約13mの自立型タワーとなる。
工法として基礎から一段づつ積み上げて行くのが標準としてあるが、工期の短縮を目論んで基礎の1段目と2段目までを最初に連結して垂直を出して固定し、3段目からトップの6段目までを平置きで連結固定してから一本のユニットで吊り上げて接続するやり方をとった。

 2016年12月  材料手配
 2017年1〜3月 タワー各セクション組立、連結
 2017年3月    堀方作業、建方作業
 2017年3〜4月 エレベーター、エレベーションモーター、ローテーター設置作業
 2017年4〜5月 アンテナ設置作業





材料入荷。タワーとエレベーターのレール、マスト。
タワーは同じ長さで6セクションで分割。

ブレースとエレベータートラック、ワイヤー。
エレベーションモーターとローテーターも入荷済み。

基礎部セクション下二段を組み立てた時点で
垂直出しのさげふり用に合板で作って用意。

各セクション組み立て

最上部のセクション1T

ジョイント部

「建設予定地」ってか、スペース。

穴掘り開始

土質が一様の赤土で順調に進む。

ほぼ正確に予定のサイズで交代なしに一人で完了。

十分なものではないが接地極を用意。

底に接地極を打ち込んで埋設。

基礎の最下段セクション5Fに二段目セクション3Cを
ジョイントして据え付けて垂直出しをする。

三角板をセットしてさげふりではなくパナソニックの
垂直出しレーザーマーカーでやることになった。


しっかり固定して据付け完了、コンクリート待ち。

基礎プラットホームの型枠設置。

コンクリートミキサー車が来た。

生コンクリート打設が始まった。
バイブレーターでエア抜きしながらどんどん入る。

すぐにいっぱいになった。全量1m3で予定どおり。

天端は水はけを考えて中央を少し高くしてもらう。

接地抵抗を測定して30Ωだった。
正規の工事じゃないので誘導雷の電圧を下げる程度

まず三段目セクション2Cと四段目セクション1Cを
ジョイントして吊り上げ場所に置く。

五段目セクション2Tと最上六段目セクション1Tも
ジョイントしてから吊り上げ場所で2C,1Cに連結して
1本にする。


エレベーターのワイヤロープとリミットスイッチの
配線ケーブルは予め処理しておく。

吊り上げ開始。
トラス構造はしっかりしていて撓みや捻れもない。

13t小型のラフタークレーンで。
重量が200Kgほどと高さも低いのでこれで十分。


二段目と三段目のジョイント作業。
ジョイナーの36本のボルトナットを締め付けるだけ。

作業は正味1時間弱。
段取りから片付けまで午前中の半日で終了。

予定どおり問題なくあっさりと完了。この後最下段の
エレベーターレールを取り付ければタワーとして完成。


エレベーターの上限リミットスイッチのケーブルと
ワイヤロープ、接地線は長過ぎるのでカットする。

エレベーションモーターを取り付け。

取り付け位置は高さ的にここしかない。

コントローラーの電源ケーブルは付けっぱなしが嫌で
改造してメタコンで脱着出来るようにした。

エレベータートラックにワイヤーロープを
Uボルトで取り付けて吊る。

ローテーターはエモテーター1200SA型。
マスト軸芯補正でカップリングを介して取り付け。


トラック上部のマストベアリング。
4箇所のボルトを調整してチャックの芯出しをする。

マストは2段でこの上に2.25m伸びて5.25mになる。

最上端まで上昇させてみる。下降も問題なし。

上限リミットスイッチも正常に動作して停止する。

ワイヤーロープが強風に煽られてレールを激しく叩いて音を出すので中間にロープガイドを設置した。

オプションとしての設定がないので作るしかない。
取付金具は建築用金物でおあつらえのものがあった。


ガイドはジュラコン製のある部品を流用して加工。
摩擦が少なく機械的強度もあるので具合がいい。

30mのワイヤーロープは5mカットして25mにした。
それでも捨巻は3回巻以上とあるが8巻にもなった。

最上部まで登ってみた。西方向のロケーション。
知多半島、鈴鹿山系が見通しになるか?


ブレースが斜めで足場が悪く風で結構揺れる。
安全帯装着だが両手を離す気にはなれない。


マストがもう一段伸びてタワー頂部からマストトップまでが3m余になる。
せっかくだから何かかのビームアンテナを2段構成で設置するつもり。