Update 8.Sep.2022
「似非」アンテナ同軸リレーの製作
本物の同軸リレーは高価なので、まあ、ただの電動切替器^^
リニアアンプをドライブするのにエキサイターにアイコムIC-7410を 使う場合に、受信ではバンドスコープがない(一応あるが使い物にならない)のが不便で難点と言うか欠点。今やリアルタイムで動作するスコープに慣れて しまっていてなんとも使いづらい。
当局のメインであるアイコムIC-7700は少しのタイムラグはあるが実用的なスコープがあるので受信のみに使うことを 考え、送信・受信のセパレート運用をやってみようと思った。その為には送受のタイミングでアンテナを切り替える必要があり同軸リレーが欲しかったが 高価なので、運用周波数が低いのであれば普通のC接点のリレーの配線でそれ程の不都合はないだろうと判断して作ってみた。
IC-7700は受信専用の アンテナ入力コネクター(RECEIVE ANT IN)に本体内部回路を切り替えて接続する。
現在の無線機は昔のものとは違って受信のステータスではその動作 を止めることができないので他機の送信時でも受信動作はしていてアンテナ入力はリレーで切り離されているが出力100Wの自信号をかなり大きなレベルで 確認できる。受信アンテナ入力回路をショートさせてもある程度は減衰するので少しでもレベルを下げるように送信時にトランジスタのスイッチングによる ミュート回路を追加してみたがそれでもなお大きなレベルなので受信動作を止めることが出来れば最善の策と思えるが現状では難しそう。 この場合ハウリングを起こす可能性が高く、音声信号の出力を起こさないレベル以下にするかスケルチなどで止めるなどの対策が必要。
ちゃんとした本物の同軸リレーではどうなんだろうと第一電波の同軸切替器CX210Aをリレーに見立てて手動で切り替えてやってみたが、リレーに比べて少し 下がるがやはり高いレベル確認できる。アイソレーションは終端時70dB以上とあるので何にしても接点部とか周辺のわずかな露出部にリークするとか結合 するとかもあるが受信機のどこからか入り込むレベルが高いようにも思える。
結果として成功なのか失敗なのか、はたまたどちらでもないのか評価は 使い方次第とも言えるが、受信動作が止められないのが気になって現状では積極的に使う気にはならずこれをどうにかしたいところ。
こんな事はここまでやらなくても送受信はIC-7700が1台で済むことなのだが、小出力でもリニアアンプを使った送信機(無線機)と別の受信機での セパレート運用のシステムを構築してみたかったと言うことに過ぎない。まあ、楽しいお遊び♪ 時には役に立つことがあるかも知れない。



サイズ W60×D50×H35

固定はしないが必要ならアンカーを取り付ける。



製作 stage2 変更・改造編

最初は配線にスズメッキ線を使っていたが出来る限り離隔すると受信のレベルが少し下がることから 飛び付きも伺えたので、短いながらも同軸ケーブルでやり直すことにした。それでもって改善の効果は少しはあったが、芯線部の露出は2mmとしてもリレーの 端子やコネクターの端子部の露出の方がはるかに大きく、これらは本物のような構造的な処理をしない限り大きなアイソレーションは無理なのだろうと思った。
この変更改造では最初からミューティング回路を組み込むことにしたので、DCジャック取付のアダプター基板の空きランドを利用して回路を無理やり 組み込んだが場所の都合もあって距離的にはかえって好都合だった。

 

同軸ケーブルは1.5D-2V
リレーをハンダコテで焦がしてしまった。
送信時の受信アンテナミューティング回路をDCジャックアダプタ基板に組み込む。
IC-7700のDISPLAYの画像
最初のスズメッキ線での配線ではミューティング回路もなくSメーター読みでS9+60dBと非常に強力だったが、 配線を同軸ケーブルに変えてRXアンテナコネクタにミューティング回路を追加した結果-20dB以上の改善が見られた。

上左=(1):変更改造後の同軸ケーブルでの配線、ミューティング回路追加でリニアアンプ出力100WでのSメーターの指示画像。
IC-7700は通常の接続で、電源の他にANT1,2,3、 RECEIVER ANT IN、DC OUT、EX SP、ACC1,2、ETHERNET、EXT DISPLAY、GND(アース)などが接続されている。

上右=(2):「似非」同軸リレーを同軸切替器CX-210Aに置き換えての画像。IC-7700のセット条件は同じ。

IC-7700を電源とDC OUTのみの接続にした場合、 Sメーターの指示が少し増加したのはなぜなのか理由はわからない。

下左=(3):「似非」同軸リレーによる。

下右=(4):同軸切替器CX-201Aによる。

最終の回路
 

(1)

(2)

(3)

(4)



製作 stage1

ケースはアルミサッシ端材の廃物利用で内側の余分な出っ張りは邪魔なので除去して、アルマイト処理は電気不導通なので コネクターの取付ナット面は表面を削ってアルミ地肌を出しておく。このアルミサッシ端材の流用は使い物になるまでに余分な箇所の加工作業が多くて手間が かかり過ぎ!
 

コネクター穴加工で回り止めの加工はしておいた方が良い。

カバー取付用、DCジャック基板,取付用の各金具。

カバーは1.0tアルミ板 小さいので強度は十分。

DCジャックは基板用なのでアダプター基板にL金具で取付

文字は糊加工フォト紙に印刷でシールを作って貼り付け。

リレーは超古物なので接点のエージングが必要かも。

リレーのフリーホイールダイオードとパスコンは必須。

各同軸コネクターのアースは編組線で連絡してある

電源と受信用同軸ケーブル BNCー1.5D-2VーBNC 各1m