Update 13.Oct.2013
ロングワイヤアンテナ用不平衡バラン
再開2011年8月のオン・エアを予定して地上高約6m、水平部12.6mのロングワイヤアンテナを準備してバランを付加して同軸ケーブルで給電する。
無線機内蔵のオートアンテナチューナーでマッチングを取る。
フェライトのトロイダルコアはもう少し大きいものが良いとは思ったが、手持ちの有り合わせのものでやってみることにした。
入力は50wなので多分大丈夫だろうと考えて。
アンテナのインピーダンスがわからないので、当てずっぽうで50/450Ωの設定で巻数比を決めた。
使用する全パーツ。
ケースは水道配管用の塩ビ製部材に穴加工をして流用する。防水性、耐候性が非常に良さそうなのと、パーツ単価が安い!
ネジ、ナット、ワッシャ類はステンレス製、ラグだけ洋銀メッキ。

同軸コネクタのハンダ付け時の加熱は熱容量が大きくて時間がかかる。塩ビが溶けることもあるので要注意、一考を要す。作業後はネジの増締めをした方が良い。
要らないとは思うがコイルに棒を通して固定して完成。
50Ωの同軸ケーブルで無線機に接続して、内蔵のアンテナチューナーで3.5〜28MHzのHF全バンドと50MHzでマッチングが取れて一応見掛けのSWRは「1」になる。パワーも出ている様なのでバランとしては機能しているようだ。
外筒とネジ部の嵌合は硬くピッタリ嵌るが念のためシリコンシーラントで防水処理をしておいた。蓋には吊り下げ用の穴を開けてある。
カミナリにやられた!
2012年6月初旬の夜中に近くへの落雷の波及で誘導を受け被雷してしまった。アンテナから無線機、電源へと抜けた様だが、無線機はメーカー修理に出して異常無しで戻って来た。電源は出力が出なくて修理はせず別のものを新規に購入した。
コイルの芯線は焼けて断線もしくは吹っ飛んで欠損している。被覆も溶けて隣と癒着、フェライトのトロイダルコアは焼けてボロボロで炭みたいになった。直雷でなくともすごいエネルギーだ。
蓋の内側にもススが付着している。
また同じ仕様でバランを作った。コイル線材が前は撚り線だったがこれは単線でやってみた。良好だった前のものと同じ性能が得られるものと思ったのだが...
変換レシオは前と同じ50/450Ωでアンテナも同じものを接続したのだがオートチューナーで3.5と7MHzのマッチングが取れない。原因がわからないのだが、異なるのはコイル線材が単線になったことのみだと思う。臨界付近のクリティカルな所にあったのかな?
後日、このバランの巻線を解いてみたら...
写真のように折れていた!
これではうまく動作しない訳だ。コイルを巻く時には異常なかったと思うのだがストレスやショックを加えた覚えがないのでどうしてなのかな? もしもこれが正常であったのならやはり50/450Ωのインピーダンス比でもちゃんとマッチングが取れたものと思える。
(13.Oct.2013)
設定・仕様を変えて作り直した
被雷して破壊されたリペアとして同じものを作ったのだが、なぜか3.5、7Mがマッチングしないと言う不調な為再度トライする必要があった。
今年(2013年)の4月になって少し大き目のトロイダルコアを入手したのでインピーダンス比を50/300Ωの設定で新たに作って試してみたところ大変良い結果が得られた。
以後そのままで現在使用中。原因とか理由や特性は良くわからないので、アンテナアナライザを使える機会があったら調べてみることにする。
コイル線材は住友電線のイラックスと言う0.2㎟の耐熱被覆電線を使用。
燃えかすやススで汚れていたのでアルコールでクリーニングをしておいた。高周波的絶縁は問題ないと思う。