製作 |
今回利用したヒートシンクは他のオーディオ・アンプ製作で試し加工に
使ったもので廃棄するつもりでいたが、それでもなにか他に利用できないかと捨てずに持っていたもので、TS-680のフィルター基板から取り外した50MHz用
のパーツを見ていてサイズ的に良さそうと思いついたが、この形のままでは使えないのであえて無理な加工をしてなんとか使える様にした。
取り付けネジ部は下カバー以外すべてタップ加工する必要がある。
フライス盤があればいいのだがあるのは金工用の弓ノコギリとボール盤だけ。なので小径ではあるがエンドミル加工を垂下荷重のボール盤でやるのは
やってはいけないことと思いつつボール盤の構造と特性を理解して危険を承知した上で作業をした。ワークを刃で
引っ掛けて飛ばされたりあらぬ所を傷つけてしまったり横荷重が掛かるのでテーパーシャンクのチャック自体が外れて落下したりする。実際過去にそれで
大怪我をしたこともあって注意して構えていてもやってしまう可能性大。なのでこんなことをやらずに済む形のものを考えて企画・設計をするべきと自戒を
込めて思う。 出来るだけコンパクトにするため基板の取り付けは基板内のパーツでリレーとトランジスタに高さがあるので基板取り付けのスペーサーは
ハンダ面がヒートシンクに接触しない最小の2.5ミリとして下カバーも基板最高部に2ミリのクリヤランスを作ったことで深めになった。
パワーモジュールは発熱が大きいので取り付けは必ずサーマルコンパウンドを塗布して熱抵抗を下げてやること。
最初の電源オンでいきなり電源部のタンタル電解コンデンサがパチンと音を発してパンクした。逆極性の時の様な感じなのだがマウント時の極性は間違って
いない。耐圧は35Vなので十分。タンタル電解コンデンサの形状は表裏がなく表示のプリントミスも考えられるがリードではフォーミングタイプなので
同じ形状で+−が判別ができない。タンタル電解コンデンサではたまにあることらしいので仕方ないから基板を取り外さずにリードを根元から折って除去
してマウント面から最寄りの同じ回路部にベタのハンダ付けでアルミ電解コンデンサに取り替え修理をした。
電源入力部に逆極性接続防止の保護ダイオードを追加したので電源ケーブルにはヒューズ入りを使う方が良い。
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他の用途で試し切削の荒れたままで廃棄の予定だった。 |

余分な出っ張りを切削除去して大体の平面にはした。 |

パワーモジュールの取り付け面は段差なく滑らかにする。 |

下カバーはLアングル材を使って5ピースの組み立て。 |

底を深くした2ミリのすき間を封じる為のアルミ板を共締め。 |

タカチ電機のケースに付属の高さ1.5ミリのゴム足を使う。 |

基板取付スペーサーはM3ナットをΦ3.5の貫通孔にして。 |

LEDは取り付け前に予備配線をしておく。
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パワーモジュールの取付はサーマルコンパウンドを塗布。 |
基板上でタンタル電解Cをアルミ電解Cに取り替えてある。 |
電源極性誤接続防止のダイオード追加でヒートシンク追加工 |
今後改造することがあるかも知れないが一応完成。 |