 50McA3トランシーバー いつ作ったのかはっきり記憶がないのだが、多分1967年頃だったと思う。フィールドミーティングなどで移動運用できるトランシーバーが欲しかった。 固定で使っている自作の送受信機をそのまま詰め込んだ様なもので、受信部はXcon+高1中2のコリンズタイプのWスーパー、送信部は双三極管12AT7で発振・逓倍、終段管12BY7Aで入力3W、変調は出力管6BM8によるハイシング変調で発振部はXtal-外部VFOの切替が出来る。 1stIFは3.5〜4.4MHzで設計したがチューニングにスペースの関係で敢えてポリバリコンを使ってしまったのは失敗だった。ケース内の温度変化で周波数ドリフトが大きくて困らされた。 終段管の12BY7AはTV用の映像出力管で、Cpgが小さいので発振などの心配がなく中和を取ることなく50MHzで動作させることが出来るのでQRP機で使うには大好きな球だった。 無線局再開して以来ラックの飾り物、つまりメモリアル・モニュメントとして置いていたが、最近電源入れたら動作して送受信が出来るみたいだ。変調がかからないので調べたらマイクアンプ2段目のプレート抵抗が切れていた。長い休眠から突然の電撃ショックでビックリしたのかもな。 この頃また7と50メガでAMが復活との話を聞くのでこのトランシーバが使えると面白いなと思うのだが、現在とは仕様も次元の違いで大きな差があるし色々と問題も多いはずなので実用はとても無理だろう。 |
 受信ダイヤルはバーニアダイヤルにスケールを入れた紙を貼付けたアルミ円板を取付けた。 水晶振動子は当時主流のFT243型を使っている。 |  ケースはサイズがW270×H170×D165(リードAS3)だから相当無理して詰め込んだ。 IFTは当時有名なトリオT-11をMT管用の小型にしたT-21を使って高密度に出来た。 |
 終段管の出力部とタンク回路部を真鍮板のシールドボックスにしてある。 修理やメンテの際は上に被さったパーツを取り除かないと奥に入れない。今回も手こずった。 |  送信機終段タンク回路部。山七製ステアタイトバリコンが懐かしい。今でも新品でいくつか保管している。 |